不透明な時代の生き方

政治・経済・社会

戦争に食料不足、新しいパンデミックも囁かれ、気候変動に火山の噴火や群発地震。まるで映画に出てくる「終末の世」そのものに見えてきます。日本では、マスメディアの情報を見聞きする限り、そう難しい状況ではないように感じるので、しばらく時間が過ぎれば、元の生活に戻るのかもしれません。

とはいえ、戻ると言っても、いつの時点に戻るというのか。冷静に考えると思考が停止してしまいますね。この30年、実質賃金が減ってきているのに、主食であるお米の高騰で、国内は大騒ぎになりました。学歴社会はとうに崩壊しているのに、今の若い世代の親たちは当たり前にわが子を学校に行かせて子供を苦しめます。食べ物のアレルギーや、若い世代の生活習慣病も深刻ですし、そもそも若い女性が妊娠できなくなっているので、人口減少も加速しています。実際、この先どうなってしまうのか。いままで何も考えてこなかった人に、この先を想像することなどまず不可能でしょう。

先が見えないと、人間だけでなく、どんな動物も不安に駆られるものです。しかし、こんな不透明な時代を生き抜く簡単な方法があります。

「最悪の最悪を想定する」ということと、「何が起きてもOK」と居直るのです。

最悪というのは、中東やウクライナの戦争が激化して石油と食料の輸入がストップし、電気もガスも水道も使えず、食料もなくなるという事態です。自衛隊がどう頑張っても、一億人を超えるすべての国民に食料を配給することなど不可能でしょう。そうなったときのことを想定して、いざというときに逃げ込めるコミュニティに所属し、複数の仲間とのコミュニケーションを続けることです。これさえしていれば、いざというときに生き延びることができるでしょう。もし、コミュニティが遠方にあったとしても、最低限の食料と水をリュックに入れて歩けば、数百キロ離れたところでも自力で行くことが可能です。

一方、何も準備してこなかった人は、最後の手段として「何が起きてもOK、気にしない」という心構えでいることです。外の空気を吸いながら深呼吸して、「これからどうすれば良いか」と瞑想すると、「いまこの瞬間にすべきこと」がふっと頭に降りてきます。その内なる声に従って行動すれば、きっとトンネルを抜けることができるでしょう。

また、そういう博打みたいな方法ではなく、何か保険のような形でいま取り組めることはないか。あります。プランターやご近所の貸農園で野菜づくりを始めてください。これから10年ぐらい、まともな食べ物(代替食ではない自然の食べ物)にありつける人はかなり少なくなるでしょう。理由は明快で、農家が激減し続けているからです。自分と家族が食べるものは自分たちでつくる。当たり前のことなのに、ほとんどの人ができません。

いま畑のことを始めれば、それなりに経験が積まれていきます。すると、いざというとき、農家の手伝いとして迎えられる可能性が出てくるでしょう。そこがポイントです。「働くから食べ物をくれ」と農家の戸を叩いても、入れてくれるわけがありません。農業の世界では、多くの生産者は一般消費者を信頼していないし、いきなり農地に入られても迷惑なだけです。農作業って、本当に大変ですから。

しかし、たとえ家庭菜園でも、「多少なりとも経験あります」ということであれば、あとは情熱を示すことで、迎えてもらえる確率はぐんと上がるはずです。いまの社会情勢をどう観るかによりますが、安心して何もせず通り過ごすことは難しいと感じています。行動するならいま。

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