大胆予測 ~ 日本のお米はどうなるのか?

食と農

まさに「令和の米騒動」の言葉にふさわしい状況を迎えつつあると見ます。まさに食料業界はカオスです。

2025年2月の時点で、お米の価格は高止まり。日本政府は備蓄米を放出すると宣言したことで、「上がっていた価格が落ち着くか下がる」という意見があります。一方で「米の価格はいまが最低価格であって、これからは上がるだけ」という意見もあります。いったいどっちなんだ?

さらに、高齢農家の離農は加速しています。「2025年の作付け面積が増えるから米不足にはならない。大丈夫だ」という意見がある一方、「実態は離農者が多すぎて作付け面積は減る」という意見もあります。いったいどっちなんだ?

お米関連のニュース記事を読んだり、You tubeの動画やXの投稿を見れば見るほど混乱しますよね。そして、いろいろな情報を見ている限り、日本で私と同じ見方をしている人がまったくいないことに不思議な感覚を覚えています。もと読売新聞の政治記者で、自民党の記者クラブに在籍して、政治の中枢を目の前で見てきたジャーナリストですから、目の付け所がまったくの素人というわけでもありません。では、そろそろ私流の推測シナリオを描いてみましょう。

いまお米の価格が高くなっていて、消費者の買い控えが起きています。そして、値段が安い外国産のお米が売れているそうです。先日、お米の卸業者が、アメリカ産のお米を大量に買い付けることを決めたというニュースが流れました。高い関税を日本政府に支払っても、5㎏で小売価格が2,000円にも満たないので、おそらく消費者は飛びつくでしょう。

そうかといって国産のお米の値段は安くはなりません。その理由は、生産コストが上がり続けているので、零細農家にとっては今でさえ全くやる気のしない価格だからです。ましてや「外国産のお米が人気」などとテレビニュースで流れたら、高齢農家は我先に稲作を止めてしまうでしょう。

ここで、多くの消費者は思うでしょう。「外国からそこそこ美味しいお米が入ってくるのだから、国内のお米はなくてもいいんじゃないか」と。しかし、問題はここからです。なぜ、いま安いお米が入ってくるのか考えてみませんか。例えばアメリカ産の「カルローズ」というお米が、なんと5㎏1,600円で売っているのを私は見ました。いま円安で輸入価格は高くなっているというのに、逆にお米だけなぜこんなに安くなっているのか、不思議ではありませんか?

食料のなかでも「穀物」に関しては、穀物メジャーと呼ばれる少数の多国籍企業が世界の流通を握っています。すべては彼らのシナリオで動いていると言っても過言ではありません。流通を握っているということは、価格も握っているということです。さて、ここで想像してみましょう。穀物メジャーはただ流通を握っているのではなく、当然世界中の生産者(農業法人)を握っているとみて間違いないはずです。なぜなら、生産者がこの世でもっとも大きな力を持つからです。(あくまで、これは私の推測ですが)

さて、日本のお米作りについては、コロナパンデミックが始まって以来、零細農家が廃業し、替わって大手資本から力を借りた法人が農地を購入したり、農業法人を買収したりしています。そして、いま外国産のお米が大量に入ると、高齢農家の廃業は一気に進むはずです。それと同時に、海外資本の法人が次々と農地を手に入れてお米の生産を始めるでしょう。当初は価格が安くて赤字になっても構いません。海外資本の企業が日本の農地の多くを押さえたとき、これまで安かった外国産のお米と歩調を合わせて、一気に価格を釣り上げてくるでしょう。ざっといまの3倍ぐらいになると見ています。この考え方は、世界の商いを見るとごく当たり前の企業戦略なんですね。

そうなると、日本の消費者は買えなくなりますが、それも織り込み済み。日本のお米を好んで食べる海外の富裕層に向けて高額で輸出を始めることになります。悪いことばかりではなくて、海外資本の法人で働く日本人には手厚い給料が支給されるので、働き手にとってはうれしいはずです。

最後に、日本人はお米を食べられなくなるのかという問題については、答えは2つあります。ひとつは「給料が安すぎてお米を買えない」というケース。もうひとつは、「すでに問題の本質を見抜いて自らお米作りを始めている」というケース。私たちは後者に入りますが、さらに良いことがあります。私たちは肥料も農薬も一切使わない農業で、味も品質も世界一です。自分たちで食べるのはもちろんですが、世界中の超富裕層が競って買いに来るようになると考えています。

この予測、どう思いますか?

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