いま、日々の生活に不安を感じる方、近い未来の生活に不安を感じる方。とくに仕事やお金に関しての不安は、心だけでなく、身体も蝕んでしまうほど「負のパワー」が強いので、そうした不安を一気に解消し、実際に解決することが急務です。
この話は、勤め人か自営業かは問いません。いま、経済が急激に縮小して、どんな業種であっても破綻するリスクがあります。また、大企業であるとか、役所であっても、突然解雇される可能性がありますし、解雇でなければサービス残業が増え続けていくでしょうから、どちらも大変です。
提案は簡単です。「趣味を実益に変える」ということです。
「なんだそんなことか? 馬鹿にしてるのか?」と疑われれそうですね。しかし、この話は結構深い話なんです。
そもそも私自身の失敗談から始めましょう。私が農業の会社「歩屋」を設立したのは2007年10月です。貯金はなかった、というより貯金を使わずに起業したかったので、設立前に、日本政策金融公庫に個人事業として融資をお願いし、当初の資金として400万円の借り入れをしました。この時、すでに私は「失敗コース」を必然的に歩んでいたのを、いまだから痛感しています。
融資のために必要なのは「事業計画」です。どんな事業で、どこで利益を得て、どのように返済していくのか。ようするに、いわゆる5W1H「いつ、どこで、だれが、何を、どうする、どのように」を計画表に落とし込んでいくんですね。そもそも新規参入の素人ですから、まともな収益など得られません。計画はまさに絵に描いた餅。公庫の担当者もそんなことは百も承知です。しかし、日本はとても良い国で、チャレンジ資金を無担保で貸してくれます。
結果は、もちろん「絵に描いた餅」でした。開業からわずか半年で休業しました。いま思えば、当然のことだったんですね。逆に、いま私が400万円の資金を得て新規参入したら、たぶん、最小の投資で最大効率をあげて収益化できると思います。そりゃ当然ですよね。どのように畑を借り、どうやって耕作すれば野菜ができるのか理解しているし、実際に育てて販売する実績もすでに積んでいますから。
「いったい何が言いたいのか?」というと、
要するに、自分の得意なワザで起業すれば、間違いなく軌道に乗せることができる、という話なんです。それが「趣味を実益に変える」ということです。
「そんな趣味はないし、ワザもないよ」という人が多いかもしれません。ならば、これから趣味を持ってみませんか?というのが、0円起業の第一歩です。ただ、趣味なら何でも良いわけではありません。たとえば「音楽」とか「美術」とか、持って生まれた才能やこれまでの積み重ねがない分野はお勧めしません。なぜなら、競争が激しすぎて、収益化するのが難しいからです。逆に収益化しやすい分野があります。
それは「食」に関する仕事です。あるいは「衣類」か「建築」です。つまり「衣食住」の分野ですね。なかでもお勧めなのは「食」の分野です。まず「農作物を育てること」。次に「加工すること」。それを趣味で始めるのです。楽しめて継続できることが条件です。そして、腕を上げてから、自分の育てた米や野菜を誰かに食べてもらって、「美味しい」と言ってもらうこと。あるいは「お結び」や「パン」、「お菓子」をつくって食べてもらい、「美味しい」と言ってもらうこと。この経験を重ねていけば、そのまま「収益事業」に持っていくことができます。
例えば「パン」で考えてみましょう。もし、知り合いが「美味しいパンだね」と言ってくれたら、材料費に少し利益(手間賃)を乗せて「買ってもらえないか」と交渉してみましょう。もしOKが出たら、それが0円起業の第一歩になるでしょう。周辺の人気パン店の価格を調べて、それより少し安い値段をつけてから、知り合いに友人を紹介してもらいます。美味しいパンなら、必ず固定客がつくでしょう。
お客さんがある程度つくと、その実績を根拠にして事業計画を立てます。今度は、「何に、いくらかかるか」などわかっていますから、事業計画は「絵に描いた餅」ではなく、実現可能性が高い、優れた事業計画として認められるでしょう。コストは極力かけずに事業を拡大していけば、順調に事業を伸ばしていけるはずです。
「衣類」なら、安い生地でよいので、誰かに仕立てて着てもらうこと。生地代はもらっても良いでしょう。そして「これは着心地が良くて気に入った」と言ってもらう。「建築」なら、DIYで自宅や知り合いのリフォームにチャレンジしてみましょう。材料費だけいただいて「これは素晴らしいね。気に入った」と言ってもらう。リフォーム業で収益化できるはずです。
これから日本だけでなく、世界中で景気が悪化し続け、いわゆる「世界恐慌」になることは必至です。嵐が過ぎるのをじっと待つ、という選択肢もあるし、その選択肢を選ぶ人が大半なのかもしれません。しかし、自らの努力で道を開きたいという思いがあるのなら、まずは「趣味」を磨くことをお勧めします。
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